- 10月 24, 2026
SUP大会が中止。ホッとするやら、凹むやら。
―54歳を目前にして、小学生に戻った2か月間―
SUPの大会が中止になりました。ホッとするやら、凹むやら。でも、おかげでSUPに対する意識はずいぶん高まりました。
医学情報提供編でも、外来での葛藤編でも全くありません。今回は内省>自己愛編でしょうか。
2025年初めから3年連用日記をつけていましたが、半年前から書けなくなっています。
今回はコラムの場を借りて、私の感情の動きを記録させてください。
大会に出てみよう!
8月末、熊野新鹿SUPマラソンのことを知りました。SUPの大会です。
6月の山中湖SUP大会は、数日の宿泊が必要で、私には絶対に無理でした。
でも、今回は1泊だし、比較的近い。
「参加してみよう!」
すぐに申し込みました。
それからは、練習するときも大会を意識するようになりました。

PukaPukaのコーチの皆さんも、大会を意識して指導してくれました。
岩井壮太選手のレッスンも2回受けました。
自分でもYouTubeで、ケニー金子さんや、スイッチスタンスのかけピーさんの動画をたくさん見ました。
世界大会レベルのレース動画では、選手たちがものすごい勢いで漕いでいます。
フォームも真似できない。

きれいというより、次元が違う。
もちろん、今の自分が直接まねできるものではありませんが、とにかくイメージとして脳に刻まれました。
目で見て、やってみて、コーチを受けて、自分の動画を見る。
自分の動きを見ると、いつも思うことが2つあります。
「水のキャッチが軽い」
「体重が前に乗っていない。ボードの上に残っている。だから手で漕いでいる」
この2点は、本当にそう思います。
なかなか思いどおりにはなりません。
それでも、大会という目標があると、練習に対する意識が変わります。
そんな9月を過ごし、10月に入ると、さらに緊張してきました。
怖いやら、ワクワクするやら。
ハイ、終わりー。こりゃダメだ。
そんな中、ショッキングだったのが、10月に入ってから見た、実際の熊野新鹿SUPマラソンの動画です。
3kmの湾内コースでも、立って漕げない人が続出しています。
中にはボードから落ちて、なかなか上がれない人も。
みんな座って漕いでいる。風で沖へ流されるのに、必死にあらがっている。
そういえば、以前、PukaPukaの白井オーナーに聞いたことがあります。
「私、8kmいけますでしょうか?」
「座ってもいいから、いけるんじゃない?」
そのときは「?」と思いました。
琵琶湖で座って漕ぐなんて、かなりの大荒れのときくらいです。
そういうことだったのか。
一方、別の動画では、外洋でバリバリに練習し、漕ぎ終わったら浜辺をランニングする強者たちもいました。
これはこれで、やる気を削がれます。
私が参加しようとしていたのは、外洋の8kmコース。
いろんな意味で、
「ハイ、終わりー。こりゃダメだ」
そう思いました。
それからは毎日のように、頭の中で言い訳がよぎります。
「俺違うし、俺仕事があるし、そういうんじゃねえし」
水泳のできないガリ勉の小学生が、水泳大会をサボりたいときの言い訳みたいです。
危険だから棄権
大会前日の宿泊は、PukaPukaのワタルさんが参加者みんなの分を確保してくれていました。
でも、私の頭には「棄権」の2文字が浮かんできました。
波の情報、台風情報を調べる。ほかの海で開催されたSUP大会の情報も集める。
直前になって棄権するかもしれない。あるいは、仕事の都合で行けなくなるかもしれない。
そのとき、宿泊のキャンセルでワタルさんに迷惑をかけるのは申し訳ない。
そう考えて、少なくとも宿泊はみんなと一緒にするのをやめ、自分で別のホテルを予約しました。
実は熊野には、私のかわいいジュニア3人との楽しい思い出がたくさん詰まっています。
地元には知り合いも結構います。
そこで遭難して、恥ずかしい思いをしたくない。
もちろん、恥ずかしいどころではなく、命に関わる問題なのですが。
それでも、そんなことまで考えてしまう自分がいました。
10月25日の大会本番には台風30号が接近し、外洋は荒れる予想でした。
10月20日ごろには、気持ちの中ではほぼ「棄権」。
でも、どこかで、
「ひょっとしたら、穏やかな海で楽しく漕げたりして」
という期待も残っていました。
ホッとした。でも、凹んだ。
10月21日、大会の中止が正式に発表されました。

少しホッとしました。
でも、ガクッとしました。
意外なことに、凹む気持ちの方が強かったのです。
2か月近く、ずっと大会を意識して練習してきました。
最初はワクワクして、だんだん緊張して、最後には怖くなって。
自分では棄権しようと思っていたのに、大会そのものがなくなってしまうと寂しい。
出るのは怖かった。でも、なくなってほしくはなかった。
何でしょうね、この気持ちは。
小学生に戻った2か月間
54歳を目前にして、小学生のころに戻ったような、貴重な体験をさせてもらいました。
大会を楽しみにして、一生懸命練習する。
でも、いざ近づいてくると怖くなって、何とか逃げる理由を探し始める。
そして中止になると、ホッとするくせに、ガッカリする。
小学生のころと、あまり変わっていませんね。

ただ、一つだけ確かなことがあります。
SUPとの向き合い方は、2か月前とは全然違います。
意識はかなり高くなりました。
大会があったからこそ、これだけ真剣に練習できたのだと思います。
SUPは一生ものです。
体力を維持するのはもちろんですが、きれいで無駄のないフォームを獲得したい。
力任せではなく、きちんと水をキャッチし、体重を乗せて、効率よく進む。
そんなSUPを目指したいと思っています。
自然、健康、環境、そしてPukaPukaの皆さん。
ありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。
いつかは大会に出たい。もちろん、穏やかな海で、ですが。