- 7月 30, 2026
分離症の最終形としての椎間孔狭窄 難しいFESS手術
今日は学会みたいなコラムです。
側弯や辷り、椎間板変性の結果、椎間孔が狭くなります。
ヘルニア中心のシンプルなものは多くの術者が執刀されると思います。
今回のように神経の存在する椎間孔が完全に骨で上下に潰されるように存在する症例では、除圧自体が非常に難しく、8mm内視鏡でのFESS手術(FELF)が施行されることは少ないと思います。
この椎間孔を露天掘りのように掘削するのは至難の業。固定術が選択されることの方が圧倒的に多いです。
60代の女性。絶対に固定術をいや、そもそも手術を嫌なこの患者さん。
3年前に16mm内視鏡でL4/5/S椎弓形成(MEL)で下肢痛は改善していました。
その後、右下肢痛が数か月前からありました。

痛みがきつくなってとうとう受診されました。
MRIを見て、私ははじめからL5/S1椎間孔病変が原因と考えていましたが、


L5神経根ブロックの効果がなく、その後のL4ブロックは有効でした。

L34右ヘルニア摘出術(IL法)を計画して説明したところ、L4ブロックの効果は極めて少しだけ、とのこと。であれば、ブロックは効いていないけど、やはりL5の除圧は必須だろう、という事でL34右FELD-IL、に加えて右L5/S1FELFを予定しました。

結果は良好で右下肢痛が取れました。足背のしびれは少し残りましたが、1週間でかなり改善しています。



ここでL5/S1右FELFの動画を供覧します。
出会う索状物が全て神経に見えて、それを切らないと奥に進めない。逆に神経根を見ないと手前の索状物は切れない、神経だったら困るから。神経は少しピンク色です。そしてほぼ必ず一番奥に存在します。ばっさばっさ切っていって、一番奥に行ったら神経がなかった、では済まされません。慎重に1個1個吟味しなければいけません。そこが難しい。
2か所のオペ、しかもL5/S1はとても大変でしたが、患者さんは元気に笑顔に日帰りされました。