- 8月 10, 2026
神経根ブロックについて①
局所麻酔の効果は30分 ではなぜ神経根ブロックで治ってしまう人がいるのか
神経根ブロックは神経根近傍に直接局所麻酔薬とステロイドを投与する治療法であり、診断方法です。

神経根ブロックには2つの効果があります
① 局所麻酔で痛みの悪循環を一度リセットする
② ステロイドで神経の炎症を抑え、回復を助ける
というイメージです。



神経がヘルニアや狭窄で圧迫されると、神経の周りに炎症が起こって、とても敏感になります。そうなると、少しの刺激でも痛みが強く出る状態になります。
神経根ブロックでは、
まず局所麻酔薬で神経を30分くらい休ませます。その間に痛みの悪循環が一度切れます。
さらに炎症止め(ステロイド)も一緒に入れます。こちらはすぐには効きませんが、数日かけて神経の腫れや炎症を抑え、痛みが長く楽になることがあります。
つまり、「麻酔が効いているから楽なのではなく、炎症が治まったから楽になる」
ということです。
もちろん、神経を圧迫している原因そのものがなくなるわけではありません。
炎症が軽いうちは症状も軽くなりますが、圧迫が非常に強い場合や長期間続いている場合は、再び炎症が起こり、症状が戻ることもあります。そのような場合には、圧迫そのものを取り除く手術が必要になります。

神経根ブロックは「手術の代わり」ではありません。
神経の炎症を鎮めることで、「本来持っている回復力を助ける治療」なのです。
だからこそ、効く人には驚くほど効きますし、効かない人(有効時間<1日、または局所麻酔効果のみの30分)では病態が重篤であるという、他に何か治療をすべきというサインになります。
神経根ブロックは、痛みを和らげるだけでなく、「神経がどのくらい回復する力を残しているか、重篤な状態か」を教えてくれる、大切な診断方法でもあるのです。