- 6月 22, 2026
脳汁の興奮型・開放型・没入型
1.散髪屋のおにいちゃん
仮にAさんとします。本当に面白いんです。
無表情だとめちゃくちゃ怖いけど、パチンコの話は止まらない。
- Aさん:お客さん、脳の医者っすよね。脳汁ってやっぱり出るんすか?
僕らパチンコうっとって、当たると「脳汁出てる―」ってなるんですよ。わかります?
- 私:うーん、ランナーズハイみたいなもんかなあ。あるよ、あるある、脳汁あるよ。βエンドルフィンとか。まあ、難しい事言わないから、「脳汁」あるよ。
逆に聞くけど、Aさんにとってパチンコって苦しい事ある?
- Aさん:そりゃあ、苦しいこと多いっすよ。お金が絡むしねえ。でも、そっちが本職っすからねえ。散髪は趣味、趣味。
- 私:えー、これ趣味でやっているの?
- Aさん:冗談っすよ。毎日パチンコやったらしんどいっすよ。朝から晩まで。
- 私:そういう問題じゃなく、まじめにやって

(「こっちのけんとがパチンコやっている絵を作って」、とチャッピーにお願いしたら、あまりにもAさんに似ていたので、思わず目を隠しました)
2.薬品会社のBさん
医師にとってできる薬品会社、という事はストレスは半端ないでしょうね。
中途半端でふわふわした担当者ではダメだから。
その人がストレスたまると、というか楽しみでサウナに行くらしい。
はじめあつくて仕方がないけど、何とか8分間以上いけると快感、爽快感に到達するらしい。思考、悩み、現実から完全に解放されるんだって。水風呂も含めて最高らしい。

3.私
ご存知のように仕事から離れるのが上手ではない、色々引きずる性格。
大好きな仕事、やる意義がもの凄くある仕事だから、余計に離れられない。

泥沼にはまって、自分の価値が自分存在そのものではなく、成果によって左右される、と誤認しがちなんです。
ジムでウォーキングマシンにのってもSUPみたいにはならないんです。
歩くのって簡単だから、結構、仕事のことを考えちゃう。まあ、走るとしんどいし。
本能的に3月からSUPを始めました。

SUP中、その後は仕事を全く忘れ、さっぱりとした気分になることに驚いています。
理由は?
バランスをとるのが簡単でなく、気を抜くとすぐに水に落ちる。

それだけでなく、注意が湖面、ボード、パドル、風、風景、コーチの声、自分の肉体、に完全に向いている。脳のリソースのほぼ100%が「今ここ」に向かいます。
ただ気持ちいい、楽しい、というか、
「自己への注意が消える」、「今ここしかない」という感じ。
仕事の事を考える余裕なんか全然ない。
これはいわゆるフロー状態(Flow)なんじゃないか。
散髪のAさんも薬品のBさんも私も、結局、
「日常の自分を忘れられるくらい強く現在に引き戻される体験」をしているという意味では、「脳汁」なんじゃないか。
同じ「脳汁」でも、
散髪のAさんは「うおー」興奮型
薬品Bさんは、「ふわー」開放型
脊椎外科医の私は「しーん」没入型。快感というより静かなフロー

あっ、日曜日、夕方7時前になってしまった。そろそろホンマに川に回診に行こう。