- 7月 15, 2026
ある紳士の術後 八幡堀、比叡山観光
もうすぐ70歳の紳士。
長く大学で教授職、最近は妻の営む薬局で調剤業務をしている。
立位数分で両側殿部痛を来し、座ってしまう。
典型的な腰部脊柱管狭窄症であることはMRIで確認しているが、地元のクリニックからは、特に手術を勧められない。
内服は、ロキソニン、タリージェ、リマプロスト、メチコバール、トラマドール。
日本で出せる薬は全て使っているが、唯一、少し効果があるのはロキソニンだけ。
ご縁があり、MRIをLINEで見せてもらった。
特に骨の肥厚があったり、靱帯骨化あったり、という事はない。再手術でもなさそう。
「普通のL3/4脊柱管狭窄」と思いました。
LINEで「普通に日帰りでできます。ただ、クリニックからご自宅まで3時間以上かかるので、ドレーンが抜けるまでは、近くのホテルに泊まってください。」
受診され、MRIを撮りなおすと、「L2/3/4の2か所だ。」

まあ、特に方針は変わりません。集中してやるだけです。
以前まで1か所の狭窄はFESS、2か所以上は16mmのMELでしたが、最近は2か所も普通に全身麻酔FESS手術でやります。
2か所の80代の方も日帰りされます。

手術は全身麻酔、2か所、10mmの縦切開を設けました。
筋肉を剥離することなく骨に到達します。
次に、4mmのドリルで骨の隙間から骨の内側を削り、靱帯を剥離、摘出します。
最後に硬膜(神経を包む袋)が十分に除圧されていることを確認します。

術後の3DCT:どこを削ったのかほとんどわかりません。

術後のCT:しかし、断面では十二分な除圧

術後、ポロシャツで帰るときから「まっすぐに立っても尻が痛くない」と笑顔。
手術当日はクリニックから1㎞以内のところにあるホテルに宿泊していただき、
翌朝診察。
まだ少しドレーンからの出血がある。神経症状はばっちり。
ガーゼ交換をして、ホテルへ。
その日は八幡で遊んでからマリオットホテルへ移動するらしい。

さらに翌朝、既に出血は止まっていて、ドレーン抜去。
その後は比叡山の観光をされ、地元へ帰られました。
いつもの事ではありますが、スーッと行って、喜んでもらって、よかったなあ。
そういうコラムでした。