- 5月 20, 2026
おめさんだけだど

父の2回目の命日が来ました。
私はほとんど遊んでもらったことない、4人兄弟の3番目。
そして学年でテストで2番取っても
「1番じゃねだねか」
強烈だったなあ。基本、否定する。
今でも自分でいろいろうまくいかなくて否定的な気持ちの時に、不思議と父の
「みんな馬鹿だど」
という言葉が思い浮かびます。なんか笑えるん。
命日、好きなワンカップのお酒とみたらし団子供え、そして写真の前でゆっくりとお参り。去年よりもゆっくりと。すると、
「おめさんだけだど」、
忘れていた、ほとんど唯一の肯定的な父の言葉が降ってきました。
つまり、みんなダメな人間だけど、お前だけはいい人間だ、という意味の言葉。
ほんのたまに父にお茶なんか持って行ったり、何か貢献すると、言ってくれました。
続いて、そういえば、父は1回だけ、私にビバルディの四季のLPを買って来てくれたことを何十年ぶりに思い出しました。中学の時かなあ、私が父のクラシックコレクションをいろいろ聞いていたのを知っていたのか。その時は、「意外に俺のことを考えるときがあるんだ」、と、驚きました。
私が赤ちゃんの頃、プールサイドで歩いていて落ちた時、すぐに飛び込んだ父のことを、母がしばしば誇らしげに話します。
色々あって、私は高校の時から、いつか母を連れ出す、と決めていました。それを実行したのが開業前の2022年。その2年後に父は亡くなりました。
自分の中で母を連れ出した罪の意識とか、亡くなる時の色んな記憶が薄れ、少し美化されて、「おめさんだけだど」といういい言葉のみになった。
この世に生み出して、飯食わしてくれた感謝の意味で、コラムを書きました。