- 3月 2, 2026
薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛、Medication-overuse headache:MOH)の救世主:ナルティーク
追加:大林クリニックの頭痛の図がわかりやすい
九州まで勉強会に行ってきました。

片頭痛の予防、かつ発作時治療薬として、ナルティークという薬が2025年12月に発売されました。語弊があるかもしれませんが、簡単に言うとエムガルディを内服にしたようなものです。

詳細は知りたい方は
ナルティークOD錠75mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典
- ナルティーク(片頭痛の発作治療、かつ予防薬)内服薬について
予防は2日に1回、1錠内服。価格は1錠880円(3割負担で)。完全に予防として1か月14日間飲むとエムガルディとほぼ同じ13000円/月となる。ただし、2025年12月発売開始したばかりなので、しばらくは2週間分のみ、つまり予防のみなら7個までの処方制限あり。針を刺さないメリットはある。ナルティークが特に有効なのは発作時の治療薬として。トリプタンより高いけど、有効時間が長く、頭痛の揺り戻しも来にくい。発作の為に飲むなら1日1錠まで。予防でも飲んでいる人も、とにかく1日最大1錠まで。
- 薬剤の使用過多による頭痛(MOH)とナルティーク
まずはMOHについて:薬剤の使用過多による頭痛(MOH)
不安から、薬を早めに飲んだり、頭痛がないのに薬を飲むことで、薬の効果が弱くなり、さらに頭痛がひどくなり、薬を飲むという悪循環。MOHの治療は、薬の飲みすぎをやめること。やめれば7割治る。
ミグシス、トリプタノール、デパケンなどの予防薬を飲んで、またはエムガルディを注射して緩やかにトリプタン、イブを減らせるのが普通の治療。トリプタン飲みすぎならロキソニンを組み合わせる、逆にロキソニン飲みすぎならトリプタンでロキソニンを減らす、というのも普通の治療。
しかし、きつい時には入院して薬断食しなければなりません。3日目くらいが最悪で、7日くらいで治る、というか7日間はかかるようです。
ちなみに「乱用」とは トリプタン≧10日/月、イブ、ロキソニンなら≧15日/月
薬剤の使用過多による頭痛│日本頭痛学会
ここで、「という事はトリプタンはあらかじめ、早めに飲んだらイケナイの? 我慢しなければいけないの? 遅れたら効かないから早めに飲むんでしょ。」
当然ありうる疑問です。頭痛が不安だから飲むのです。
そこにナルティークはハマると思います。一応、添付文書では「発作時に飲む」となっていますが、予防薬としても飲んでいいので、「予兆」の時に飲んでもよい、飲んだ方が良い、とははっきり書いてはいないけど、いいと思います。エキスパートによると、その方が効くようです。ちなみに予兆とは

ナルティークは1日に1錠しか飲めません。乱用することはありません。MOHから離脱するには、エムガルディなどの注射製剤ももちろん良いですが、ナルティークは強い味方です。