• 6月 4, 2025

アーモンド

せっかく生まれてきたんだからしっかり幸せになってやろうと思いますよね。先日の樺沢先生の幸せの三角形、改めていろいろ考えさせられました。

心ここにあらず、で仕事のことを考えていることが良くあります。食事中も考えている。不安なこと、うまくいかなかったこと、悔しいことは強くフラッシュバック。何食べたか全然覚えていない。気になることに引っ張られてどこでも行っちゃう感じ。周りの人に恵まれているので、それでもやっていけています。基本的に聞いてもらえるので。また、今考えるとあの時食事中に愚痴ったりいろいろ言っていたことって全く意味なかった。不安に思っていたことに反して全体にクリニックはスーッと流れているし、自分も楽しくやっている。患者さんもまあまあ満足してくれている。

樺沢先生は「不安に取りつかれているときは扁桃体が興奮している。扁桃体の興奮を鎮めるにはオキシトシン、セロトニンが重要」と書いています。こう言ってもらえると冷静になれますね。扁桃体ってアーモンドくらいの大きさと形なんです。所詮はアーモンド、簡単に制御できるって思う。意識して前頭葉を使って!

外来で患者さんとお話していると、時々落とし穴みたいなものがあって、はまったりはまらなかったりすることがあります。冷静さを失って感情でものを考えそうになる瞬間。ほとんどないんですけど。冷静に考えると患者さんは私に会いにわざわざ来てくれている。好き勝手なことを言われることは当然ありますが、それは仕方がない。わざわざ来てくれているのは間違いないので、そのことを忘れずに自分の持てるもので頑張って役に立ちたい。一方、感情的な面では「それは違うだろう!」と強く思うこともある。

いずれも不安やネガティブな感情に引っ張られています。これは幸せではない。好きなことをやっているはずなのに。冷静な思考や感情を取り戻さなければいけないと思いました。

まず始めたことはマインドフルネス。大したことはありません。食事中に頭の中が仕事やネガティブなことで乗っ取られそうになった時に、しっかりと目の前のものに戻すこと。食事は口に入るだけ入れて適当に、あっという間に食べていましたが、今は一つ一つ眺めて、香りを感じて、口に入れて、感触を感じて、噛んで、味わって飲み込む。1回箸をおいて、目を閉じて。噛みながら。作ってくれた人、流通にかかわった人、その他の無数の方々に思いを巡らす。そうすると食事中はほとんど「うまっ」「おいしい」しかしゃべっていないことに気づきました。何かすると昼間のうまくいかなかったことが思い浮かびますが、もう1回意識を戻して食べる。


散歩中は踏みしめた足の裏に集中して、、、、の歩行瞑想がありますが、私は視覚聴覚嗅覚を研ぎ澄まして新鮮な空気や景色、自然に入り込みます。これで十分にマインドフルネス。ここではないどこか、何かに思考をもっていかれなければいいんです。呼吸瞑想はなぜか息苦しくなってしまうのでなかなかできない。風呂に入った時は微妙です。いろいろ考えても良いし、でも可能なら「あー気持ちー」と、体の感覚に集中するとするようにしています。

樺沢先生は三角の一番上、すなわちドーパミン的幸福を目指しすぎてしまうから。そうじゃなくてオキシトシン的、セロトニン的幸福を感じないと幸せになれんよ、というのがメッセージだと思います。獲得するものだけではなく、そこにあって感じるもの。ほっといても1日のほとんどの時間をドーパミン的に過ごすんだから、意識してセロトニン、オキシトシン的なものを大事にする。その為の朝散歩であり、睡眠であり、マインドフルネス。

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