- 1月 26, 2025
首下がりも治る内視鏡下頚椎椎弓形成術、そして九州のナイスガイ
今日は1月26日 日曜日の朝、近江八幡のコメダコーヒーでアメリカン、モーニングなし。AM7時に入店し、さっそくPC開きました。何も進まず2時間で帰宅。改めて自宅でコーヒー淹れて、気合い入れて始めましょう。というのは懸念の頚椎症性脊髄症の基礎についてのブログなので。書くべきことがとても多いのです。
気を取り直して、まずは頚椎の具体例から
2020年、四肢しびれと両手共に細かい動作ができない巧緻運動障害、歩けないという訴え。MRIでは第4頚椎から第7頚椎までの頚椎症性脊髄症を認めました。ほとんどの脊椎外科医は10㎝切開で椎弓形成術を選択すると思いますが、本人は「大きく切るのは絶対に嫌」という事でわざわざ九州福岡から前任地のあいちせぼね病院に来られました。直径1.6㎝の筒を用いた内視鏡手術で頚椎を除圧し始めていた私でしたが、この患者さんはC4/5、C5/6、C6/7の3か所の除圧が必要。そのような当時の自分を信用していただき、無事3椎間の除圧を行いました。脊髄にもともと傷がついていたので上肢のしびれは残存しましたが、歩行可能となり、かなり満足して退院されました。



2022年に開業した後も時々来てくれて、そのたびに明太子とか九州のおいしいものをたくさん頂きます。MRIでは術前→術後→4年後で脊髄の除圧状態は良好に保たれています。一番右の頚椎立体像は術直後のものです。レントゲンでは配列姿勢は全く悪化していません。
内視鏡下頚椎椎弓形成術後の頚椎配列について。和歌山の南出らの報告では頚椎の配列はどんどん首下がりになるのではなく、むしろ改善し、姿勢が良くなることが報告されています(Minamide 2010 ESJ)。昨年、日本脊髄外科学会などで、この2年間に施行した内視鏡下頚椎椎弓形成術33例について報告しました。術後血腫除去をした患者さんが1名いましたが、おおむね臨床経過は良好で、頚椎配列・姿勢はやはり術前より改善しました。代表例をお示しします。いわゆる「首下がり」状態ですので、普通は後方からのスクリュー固定術で配列を整えるべきと思いますが、内視鏡での頚椎手術の希望が強く、また「首を伸ばすと手がしびれて首が痛くなるのでどんどん曲がってきた」とおっしゃられていました。診察で首を上げてもらうと頚部痛と手のしびれが著明に悪化します。これは後方からの除圧のみで症状が改善し、結果的に配列が改善する予感! で、内視鏡手術の希望をお受けしました。術後はしびれが改善し、また予想通りに配列も改善しています。
なんと気合い入れて書こうとしていた頚椎症性脊髄症の基礎的なことにはまったく触れることなく代表症例で終わってしまいました。出直します。