• 1月 12, 2025

腰椎分離症のup to date

腰椎分離症でスポーツ少年・少女が多く来院されます。当院では問診、CT、MR、理学療法を駆使して診断、治療を行っています。スポーツに復帰したくて仕方がない患者さん、そして親御さんに対して、冷静に腰骨の骨折状態(時期)の評価を行い、適切な治療方法と予後予測を行います。ちなみにいつも参考にするテキストは徳島大学の西良先生・酒井先生の著作です。

病態:小児期のスポーツのしすぎによる腰椎疲労骨折説が有力

頻度:20歳以上成人の6%(男8%、女4%)

発生時期:小学生1割、中学生6割、高校生3割

腰痛:4割が腰痛持ち

症状:後屈回旋での腰痛、時に下肢痛

診断: CTで病期を決定、MRIで椎弓根高信号があれば骨癒合の可能性がある

治療:腰を後屈・回旋を防ぐ硬性コルセット、運動の中止。

再発:骨癒合後、4人に1人。再び保存的治療で予後良好

運動:(確立未)コルセット装着1か月は安静。ランニング、バイクを徐々に

リハ:(確立未)体幹トレ、腰に隣接する胸郭と股関節の柔軟性獲得

手術:終末期(骨癒合を狙えない)、かつ骨年齢が成熟、で適応になる

                           以上、「腰椎分離床のミカタ」

ここからが重要です。ここからがこのblogを書く意味です。

3か月コルセットして運動を休むように言うと不満げな患者さん、
ご両親がいます。違うんです! あなたは3か月で骨が引っ付く非常にラッキーなグループに入っているんです!(表)

まず分離症を疑ったらCTを撮影して表のように病期を分けます。初期、進行期であればMRIを撮影し、椎弓根に高信号があるかどうかを見ます。MRIでの椎弓根高信号というのは「腰の骨が折れそうだよ、分離になりそうだよ!」という意味と、「まだ治る時期だよ!」という意味です。CTで進行期、かつMRIで高信号がない患者さんは保存的治療では27%しか癒合しません。おまけに5.7か月もかかります。「半年頑張っても7割以上引っ付かんよ」という事です。そうであればそのことをしっかりと告げます。それでも骨癒合を狙って頑張って保存的治療する、またはいっその事、運動を再開する。これは患者さんに選んでもらいます。CTで終末期であればMRIは撮りません。骨癒合も狙いません。この時期の腰痛は骨折の痛みではなく、分離部の炎症による痛みの可能性があります。痛み止めやブロックが有効です。   

「スポーツ選手における腰椎分離症―病態」
西良 脊椎脊髄vol.24 2011

最後に硬性コルセット3か月で骨癒合を得た進行期・MRI高信号ありの患者さんを示します(図)。わりとしっかりとした骨折線が両側にありましたが、MRIでしっかりと高信号がある、つまり癒合する可能性を示す所見がありました。3か月で骨癒合を確認すると非常に喜んでくれました。そしてMRIの高信号も実際に消えているんです。

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