- 1月 10, 2025
- 1月 11, 2025
腰痛の原因は8割わからない→8割わかる!
非特異的腰痛
腰痛について、今回は「非特異的腰痛」。腰痛は国民の訴えの中で最も多いものであることは周知の事実です。原因が解れば対策を立てられますが、わからなければ何ともなりません。「8割わかる」というと少ないなあ、10割わかれよ、と思う人もいるかもしれません。
実は2012年版の日本の腰痛ガイドラインによれば85%の腰痛の原因はわからない、とされています。
これは1988年のDeyoの論文をもとにしています。「わからない」というのは「MRIでわからない」とほぼ同義と思います。私は2012年当時、「もっとわかっているけどなあ」と思っていました。
非特異的腰痛というけど、私が外来で仙腸関節症、椎間関節症、椎間板症、上(中)殿皮神経障害、梨状筋症候群などの診断に入れている腰痛は「特異的」ではないのかなあ、と(図)。

山口大学整形外科の鈴木先生は2015年に一定期間、山口県内の整形クリニックを訪れた腰痛患者323人を独自調査しました。
MRI、その他で診断できる腰椎圧迫骨折、ヘルニア、狭窄症、感染症、腫瘍、内科的疾患などによる腰痛は21%でした。
そして残りの79%の腰痛をさらに細かく診察し、整形外科としての経験をフルに生かして身体所見を取り、さらに局所麻酔によるブロックまで行うと、最終的に全腰痛の78%までは原因が判明しました。
非特異的腰痛(MRIでわからない)の中で、特異的腰痛(MRIでわかる、またはMRでわからないけど、診断できて治療もできる)に移動したのは腰筋膜性、腰椎椎間関節性、腰椎椎間板性、仙腸関節性腰痛でした。
この結果は納得いくものです。
日本の整形外科医、恐るべし。